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失敗の本質

「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」中公文庫1991年(1984年ダイヤモンド社刊)
著者:戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎
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ねらいを引用します。
・「大東亜戦争史上の失敗に示された日本軍の組織特性を探究するという新たなテーマ」
・「大東亜戦争における諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織にとっての教訓、あるいは反面教師として活用すること」
・「本書の分析対象は、大東亜戦争の戦局の展開を左右したとみなされる個々の重要な作戦」(であって、政府・大本営レベルでの戦争計画・戦争全局への見通し、戦略的意思決定の推移のすべてを研究対象とするわけではない。)


本書は有名なので、にじのぱぱは率直な感想を述べるにとどめます。
概要はWikipediaがいくらか参考になるかもしれません。

■感想
1)戦地の広範囲さ
ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄
これらの地図上の位置は、沖縄しかわからず、巻末の「大東亜戦争関係図」を開いて探したとき、
その東西南北の広がりに、よくも兵士をそこまで戦いに行かせた、そして敗れ方にショックを受けました。

2)冷徹な分析
組織・戦略に重点を置いて冷徹に戦況・上層部の分析が進めば進むほど、
 例えば、目的の不一致や多義性による混乱、軍事的合理性より対面・人情を優先する、失敗した戦法・戦術・戦略から学ばない、日露戦争を何とか切り抜けたことに過度に適応し当時の方針が第一次世界大戦をほとんど経験する機会無く引き継がれてきたこと、グランドデザインやコンティンジェンシープランの欠如など
戦死した兵士や、沖縄戦にあっては民間人に対する辛い思いが募ってくる。
過去に見た戦争映画のショットやニュース映像が思い出され、つらくなる。

■拾い書き
P344から
組織の戦略とは、外部環境の生み出す機会(opportunities)や脅威(threats)に適合するように、組織がその資源を蓄積・展開することである。そのためには
 1)戦略的使命を定義する
   いかなる機会・脅威があるか、
   敵と味方の強み弱みを分析し、資源を最も効果的に展開する基本デザインを描く
 2)基本デザインを実施するために必要な資源の蓄積と運用するヒトの錬磨
 3)以上から敵の弱みを突き、味方が優位に立てるよう展開

P385から
日本軍はまた、余裕のない組織であった。
これぞと思う一点にすべてを集中せざるをえず...
ガダルカナル戦では、(米国の)海兵隊員が戦争の合間にテニスをするのを見て辻政信は驚いたといわれている。彼らの戦い方には、何か余裕があった。

※写真に撮りませんでしたが、本の帯に”勝間和代さん推薦!!”とあります。にじのぱぱはネットで購入したので、帯は届いてから見ました。





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ジャンル : 本・雑誌

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