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図解・地下鉄の科学

図解・地下鉄の科学
トンネル構造から車両のしくみまで
ブルーバックスB-1717
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地下水に続いて、地下鉄です。

読み進めると、「へーっ」と驚いて、人に話したくなることが多い本です。
毎日通勤で乗っていても「なぜそうなのか」の理由が分からないままになっていることについての説明があったりするからです。

さんじのぱぱが一番驚き感動したのは、京成電鉄です。(79ページ)
 地下鉄都営浅草線は、左右のレールの間隔(軌間=ゲージ)を、相互直通運転(乗り入れ)する京浜急行の規格である「標準軌」(1435mm)に合わせるべく決めた。
 京成電鉄は元々馬車軌間(1372mm)を採用して運行していたが、地下鉄都営浅草線との相互直通運転を実施するにあたり、京成電鉄の全路線を標準軌に改める大規模改修工事を行った。
とのことです。
63mmレールの幅を広げたのです。それも京成全路線で。
線路を両側から挟むように2つのプラットフォームがある駅は、上下線の間に63mm×2の余裕が無ければ、プラットフォームを外側に126mm移動したかもしれません。上り・下りのプラットフォームを連絡通路の橋でつないでいたらそれも126mm長くしてプラットフォームにつなげなければなりません。
当時の京成電鉄の経営陣の決断は凄いと感じました。

もう一つ、世界初の地下鉄がロンドンで誕生したのは、今から150年ほど前の1863年でした。(42ページ)
当たり前のことだけれども気づかなかったことに、地下鉄のトンネルの中を蒸気機関車が走っていたのです。
はき出される煙の量を減らす工夫がなされたことが書かれています。なるほどです。
汽笛を鳴らしていたとしたらうるさくてしょうがなかったでしょう。

他にも、複数の地下鉄路線が交差する駅の立体図(146ページの図4-7は間違いが1箇所あるが)は、見ていてわくわくします。

どうしても話したくなってしまったこと5つをメモしておきます。

①車庫の確保ができず、光が丘公園と木場公園の地下に車庫を作った都営大江戸線の話。

②京阪電鉄の京津線は一方的に京都市営の地下鉄東西線に乗り入れているが、京津線は道路を走る区間が有り(写真を見るとチンチン電車でなく通常の電車が道路を車と並んで走っているのでちょっと怖いです)、地下と地上の専用区間と道路面の3種類を走る。

③東京の大手町駅は2km以上離れた東銀座駅まで地下通路づたいに歩いて行けるそうだ。さんじのぱぱは、大手町から銀座駅までの地下通路を雨に降られないように歩いたことがあります。

④”地下鉄車内は冷房できない”というかつての都市伝説は、当時の営団地下鉄が車内冷房に慎重だったからで、最初の車内冷房を導入したのは1977年の神戸市営西神線と名古屋市営鶴舞線だそうだ。営団地下鉄は遅れて(駅やトンネル冷房はしていたが)1988年から導入し1996年に完了したそうだ。
 車内冷房を実現するステップとして、機械換気、熱を出しにくい電車の導入(ブレーキ・モーター)、ユニットクーラーの消費電力低減があったそうです。

⑤都営大江戸線は、鉄輪式リニアモーターカーだそうです。超伝導の浮動式リニアでなく、鉄車輪でレールの上を走るが、通常モーター動力を鉄輪に伝えるのでなくリニアモーターで駆動する。
 利点:リニアモータは厚みが少なく車両断面を小さくでき工事コストを抑えられる。鉄輪の空転や滑走が無い。台車がシンプルで保守しやすく騒音も出にくい。
 ただし、実際の建設費はあまり抑制できていない様子。それは小さい車両などの独自規格で互換性が無いためとのこと。
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ジャンル : 本・雑誌

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